2007/03/23

東寺 五重塔







 五重塔は東寺のシンボル。四度も焼失しているのに地震で倒壊した記録がない。これは塔の塔身が各層ごとに組上げ、最上層まで繰り返す積み上げ構造になっていて、木材同士も切り組や、単純な釘打ち程度で緊結されない柔構造だからで、地震のエネルギーは接合部で吸収され上層へ伝わるにつれ弱くなるとともに、下と上の層が互い違いに振動することになる。柱も各層では短いため、倒れようとする力よりは元へ戻ろうとする復元力の方が大きいので地震に強いと考えられているそうだ。今のように機械がないのに昔の大工の腕と頭はすごいと思った。
 中の心柱が屋根を突き上げてしまいそれを直すために50cmほど切り下げた証拠に心柱の彩色が少しずれていた。
 内部の仏像、柱や四方の壁、扉等に描かれた絵、それに折上小組格天井(おりあげこぐみごうてんじょう)とどれも素晴らしい文化財だと思った。

2 comments:

siketa said...

いつも、昔の、建物、や、石垣など、
お大工さんの、頭脳。腕。
素晴らしいですよね。 同感です。

勿忘草 said...

京都のお寺めぐり、楽しませていただいてます。
五重塔のしゃしん、とてもよく撮れていて印象的です。